こんにちは。ブログを書かずに卒業しようと思っていたが、同期の広報部長の大野からの強い圧力で書かざるを得なくなった5回4年生の長畑です。
真面目に書いて良いとのことなので、以下に自分らしいことを書きたいと思う。
この夏の目標として、3日に1冊本を読むことを目標にしてきて、これまで読んだ本で一番の衝撃を紹介する。
『ティール組織 ― マネジメントの常識を覆す次世代型組織の出現』—フレデリック・ラルー著
真面目に書いて良いとのことなので、以下に自分らしいことを書きたいと思う。
この夏の目標として、3日に1冊本を読むことを目標にしてきて、これまで読んだ本で一番の衝撃を紹介する。
『ティール組織 ― マネジメントの常識を覆す次世代型組織の出現』—フレデリック・ラルー著
この本はすごい。従来の「マネジメント」「組織運営」において、多くの人々が当たり前だと思っていた方法や成果が実際に上がっている方法が、実は大きな副作用をはらんでいる、という点を鋭く指摘している。副作用を持つ従来の「マネジメント」の方法論を一蹴する、およそ真逆といっても過言でない、新たなマネジメントの形態として「ティール組織」を提言しているのだ。実際、この本は5万部も売れている。ビジネス書の中で組織管理などのジャンルの本はたくさんある中、5万部と言うのは異例である。この本、実は大きい本屋に行けば、ビジネス書コーナーに平積みになっているし、それだけ多くのビジネスパーソンに刺さっている割と有名な本である。
内容に少し触れる。
簡単に本をまとめれば、著者のラルー氏は、約1万年前の原始的な王国制度から今の組織運営の歴史を解説し、その後に、ポスト資本主義時代、落合陽一氏らが主張しているような脱近代における組織構造あり方を説明している。
組織の進化は、
衝動型(red):組織生活の最初の形態で、力、恐怖による支配。例)マフィア・ギャング
順応型(amber):部族社会から農業、国家、官僚制の時代。規則、規律、規範による階層社会。例)教会・軍隊
達成型(orange):科学技術の発展と起業家精神の時代。「予測と統制」が軸。効率的で複雑な階層組織。例)多国籍企業
多元型(green):多様性と平等と文化を重視するコミュニティー。ボトムアップの意思決定。
進化型(teal):生命体型組織。自主経営・全体性・存在目的を重視する独自の慣行。
の段階を経てきており、常に前段階のパラダイムを内包してきているのである。
な本である。
図にすると以下のようなものだ。この五重円はティール組織に至るまでの組織運営の進化である。
内容に少し触れる。
簡単に本をまとめれば、著者のラルー氏は、約1万年前の原始的な王国制度から今の組織運営の歴史を解説し、その後に、ポスト資本主義時代、落合陽一氏らが主張しているような脱近代における組織構造あり方を説明している。
組織の進化は、
衝動型(red):組織生活の最初の形態で、力、恐怖による支配。例)マフィア・ギャング
順応型(amber):部族社会から農業、国家、官僚制の時代。規則、規律、規範による階層社会。例)教会・軍隊
達成型(orange):科学技術の発展と起業家精神の時代。「予測と統制」が軸。効率的で複雑な階層組織。例)多国籍企業
多元型(green):多様性と平等と文化を重視するコミュニティー。ボトムアップの意思決定。
進化型(teal):生命体型組織。自主経営・全体性・存在目的を重視する独自の慣行。
の段階を経てきており、常に前段階のパラダイムを内包してきているのである。
な本である。
図にすると以下のようなものだ。この五重円はティール組織に至るまでの組織運営の進化である。
図の出典:https://nol-blog.com/what_is_teal_organization/
当然、全てを説明しきれるわけがないので、本を読んでほしい。せめて、図の出典のサイトを読むだけでもいい。
なぜこの本を紹介したのか。養老孟司さんのような書評を書きたかったわけでも、後輩たちにイキリたかったわけではない。そもそもこの本は割と有名で、イキリたかったらもっとマニアックな本を紹介するところである。
ではなぜか。昨今、日大のアメフト部の問題や甲子園投手投げ過ぎ問題、女子体操選手のパワハラ問題などスポーツ業界の問題がたくさん取り沙汰されている。組織構造を切り口に考えると、やはりまだまだスポーツ界・部活というのは順応型(amber)な世界である。所謂、体育会組織という上意下達の組織である。これは8000年前からの人類と大差ない。正直僕はそれが好きではないし、社会の要請で会社がティール型にパラダイムシフトが起こっている中、このタイミングで様々な部活の問題が可視化されているのは決して偶然ではないと思う。
今、TUFS FCはどのような組織なのか、どのような組織になっていけば良いのか。順応型に留まってしまっているのか、達成型やそれ以後の進化をできているのか。それを考える一助にこの本はなる。本の中で、著者は、人間は過去の価値観と照らし合わせて物事を考えてしまう、と述べているが、まさにパラダイムシフトが起きている中で過去の規範はあてにならない。だからこそ、自分の所属するTUFS FCを脱同一視化し、人類の組織進化の中における自分たちの組織を相対化して考えることが大切なのである。
本当は、『もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの「マネジメント」を読んだら』を書いた岩崎夏海さんばりに「では、TUFS FCをこうすると良いと思います!」という主張を書いてやろうと思ったが、個々人の思惟の邪魔になるので遠慮する。そして、考えてみると、そもそももしドラの元ネタとなったピーター・ドラッカーの『マネジメント』も組織論の本である。当然『マネジメント』はスポーツに一切触れていない完全なビジネス書であるが、実は体育会論・部活論と親和性の高い分野であり、その類の本からの考察は意義のあるものであると既に世間が確認済みである。
繰り返しになるが、だからこそ、今フレデリック・ラルー氏の『ティール組織』を読むと良いと思う。勿論、この本は会社をどうするかが中心に著述されているので、就活をするならば読むと、会社選びに役立つこと請け合いである。
当然、全てを説明しきれるわけがないので、本を読んでほしい。せめて、図の出典のサイトを読むだけでもいい。
なぜこの本を紹介したのか。養老孟司さんのような書評を書きたかったわけでも、後輩たちにイキリたかったわけではない。そもそもこの本は割と有名で、イキリたかったらもっとマニアックな本を紹介するところである。
ではなぜか。昨今、日大のアメフト部の問題や甲子園投手投げ過ぎ問題、女子体操選手のパワハラ問題などスポーツ業界の問題がたくさん取り沙汰されている。組織構造を切り口に考えると、やはりまだまだスポーツ界・部活というのは順応型(amber)な世界である。所謂、体育会組織という上意下達の組織である。これは8000年前からの人類と大差ない。正直僕はそれが好きではないし、社会の要請で会社がティール型にパラダイムシフトが起こっている中、このタイミングで様々な部活の問題が可視化されているのは決して偶然ではないと思う。
今、TUFS FCはどのような組織なのか、どのような組織になっていけば良いのか。順応型に留まってしまっているのか、達成型やそれ以後の進化をできているのか。それを考える一助にこの本はなる。本の中で、著者は、人間は過去の価値観と照らし合わせて物事を考えてしまう、と述べているが、まさにパラダイムシフトが起きている中で過去の規範はあてにならない。だからこそ、自分の所属するTUFS FCを脱同一視化し、人類の組織進化の中における自分たちの組織を相対化して考えることが大切なのである。
本当は、『もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの「マネジメント」を読んだら』を書いた岩崎夏海さんばりに「では、TUFS FCをこうすると良いと思います!」という主張を書いてやろうと思ったが、個々人の思惟の邪魔になるので遠慮する。そして、考えてみると、そもそももしドラの元ネタとなったピーター・ドラッカーの『マネジメント』も組織論の本である。当然『マネジメント』はスポーツに一切触れていない完全なビジネス書であるが、実は体育会論・部活論と親和性の高い分野であり、その類の本からの考察は意義のあるものであると既に世間が確認済みである。
繰り返しになるが、だからこそ、今フレデリック・ラルー氏の『ティール組織』を読むと良いと思う。勿論、この本は会社をどうするかが中心に著述されているので、就活をするならば読むと、会社選びに役立つこと請け合いである。